夏芽の第2ボタン。
鼻の奥がツンと詰まって
一気に視界が歪んだから
バレないように俯いて
「そっか!別に平気平気!」
明るさを振りまいて
その場から逃げ出した
全然平気じゃない
辛い
痛い
苦しい
ほんとはどこかで
期待してたんだ
第2ボタン
もらえるんじゃないかって
「待って、未桜!」
後ろから愛しい声が
あたしを呼ぶ
ずっとずっと
夏芽があたしを求めてくれればいいのにって思ってた
だけど今は来ないでほしい
ほっといてほしい
こんな顔、
夏芽に見せられないもん