イジワル社長と秘密の結婚
「ナオってば、もういいよ」

苦笑する私を、ナオばお構いなしに見据えている。

「ほら、咲希って女の子ぽくて、淡いピンクのオーラを放ってる」

「淡いピンク?」

そんなことを言われたのなんて初めてで、どう受け止めたらいいんだろう。

首を傾げていると、ナオは続けた。

「うん。優しくて、柔らかい雰囲気だからピンク。その人も、そこがタイプなんじゃない?」

「ナオ……。ありがと」

少し照れくさいけど、私も自信を持っていいのかな? そんなことを考えていた時だった。

「二人は、いつも楽しそうだなぁ?」

課長の声が、背後から聞こえてきた。




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