ハツ☆ラツ
さよなら波音くん。

好きだったんだけど・・・。


波音くんが嫌いにさせた。


あと、あたし・・・
言ってなかったけど・・・。



好きな人が出来た。


優しくて・・・

おもしろくて・・・

すっごく素敵な人。

波音くんより大好き。

爪を噛む癖もないし。


かっこいいし。

頭いいし。

すっごく落ち着く。

「久くん」って言うんだよ。


瞳が真っ直ぐで・・・。

そう。

波音くんのいとこのあの


「久くん」。


久くんも波音くんの事嫌いだし。


波音くんも久くんのこと嫌いでしょ?



     *

波音

お前に比べると俺はせっかちで。

歩幅も大きくて、お前から離れた。

そして、俺はお前を試して、だました。

お前と俺の気持ちは、
すれ違うばかりで・・・。

俺はそのことに気づいても、
声を出さずにすれ違い続けた。

いつもみたいに笑って
ついて来てくれる。

そう思ったから、俺は無視した。

もう、ついて来れなくなるまで・・・。


ずっと・・・ずっと・・・。


お前が俺から離れるまで、
もう帰ってこられなくなるまで・・・


追いかけてこられないくらい・・・。


お前は俺を好きだったんだろうけど、

俺はまだそんな事はよく分からない。

お前が求めているものも、全部。

俺でもわかんないけど、お前と付き合った。



でも友達から聞いた。

あいつがお前を好きだって。


  俺の嫌いなあいつが。


俺はあいつに勝てなし、上手くいって
なかったから。

「おい!利恩。」
「あっ。波音くん」
「もう、ついてくるな!」
いつも低い声をめいいっぱい下げて。

え!?って顔して、
「どういう意味?」
って、いつもの笑顔で聞いた。

「別れるって事だ。」

「・・・。」


 裏返しの裏返しは表じゃなくて。

不本意なさよならだな・・・。



    *

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