隣人は高校教師


「え?ダメ。」

立ち上がったあたしの腕を引っ張った。


「ダメって…あたしも着替えたいし、学校準備しなきゃ。」

「今日1限目から?」

「…3限目からだけど、準備が……」


ギュッと後ろから抱き締めてくる彼に、頬が緩む。


「見送ってよ。
ギリギリまで一緒にいて。」


…甘えん坊だ。


彼は彼女の前だとこんな風になるんだ。



「…いいよ。」


クスッと笑うと、安心したのか離してくれた。


「そうだ、もし嫌な事があったらすぐに言う事。
俺はあまり人に好かれてないから。」


「分かったよ。」


そう言われて浮かんだ人物が2人。


堤くんと、彼の生徒の女の子。






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