もっと…

偽りの恋人達 ~新妻先生の場合・後編~

……


…………




加藤が、俺の事…




「ずっと…っ、ずっと好きだったのっ」



涙声でそう言い、俺の胸にしがみついてきた。


そんな加藤の体をゆっくりと離した。



悪いけど……




「お前の事、生徒としか見えない…」




それもあるが、俺は……




「川瀬さん……。川瀬梓さんでしょ」



「え……?」



「川瀬さんの事、好きなんでしょ…?」




何で、加藤がその事を……―――





「先生分かりやす過ぎ…^^」




さっきまで泣きじゃくっていたくせに、


いつの間にか笑顔になってる加藤。



でも、今はその笑顔が怖く感じた。




ふと、その笑顔が消え……











「私と付き合ってくれなかったら




“新妻先生は川瀬さんと付き合ってる"って、皆に言っちゃうよ…?」
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