姫の笑顔は俺のもの
アタシは、今とても有名な某企業の社長と母の子供だった

普通ならば裕福な暮らしが出来るはず

でも、アタシは父と暮らしたことなんて一度もなかった

だってアタシの母は父の愛人だったから
つまり、アタシは愛人の子供ってわけ


そんなこと公に出来るはずがない

だから、父は母が生きていたときに会いに来るなんてことはなかった


そんな父から、ある日電話がかかってきた

『別れてくれ』と・・・


母はかなり取り乱した様子で、理由を問い詰め続けていた

その姿は、当時のアタシにとって怖かった


そして父は言った
『俺と妻の間に子供が出来たんだ。柚姫は・・・違うだろう?それに愛人の子供なんてバレて見ろ。取り返しのつかないことになる。話はこれだけだ』


そこで、母は壊れた
何度も叩かれて蹴られた

苛々とどうしようもない悲しみに押しつぶすように、もはや狂ったようにアタシに暴力を振るい続けた
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