GEDOU―樹守る貴公子―
どくん、と心臓が跳ね上がる。
心のうちから何かが込み上げる。
ああ、こいつはいつだってそうだ、と。
優しいくせに臆病で、お人好しで、おせっかいばかり焼いて、その持ち前の優しさで、逆に人を苦しめて。
俺がどんなに、お前を拒んでいたか、分かるか?
天冥は、血を吐くような思いだった。
どんな思いで、どんな苦しみを背負いながら、そしてどんなに、お前の幸せに生きる顔を思い描き、願っって、お前を拒んできたか―――。