気まぐれダーリン。





シーンと静かな空気が流れる。


何か言ってよ、と思い伏せていた顔をあげると、とーるが口を開いた。


「なにそれ…」



え!?

なに!ひかれた?

あたし、ひかれた?



うわ~、やっぱ言わなきゃよかった。


そんな後悔と一緒にじわじわと涙がこみ上げそうになったとき、フワッと温かい腕のなかに包まれた。




「?とーる?」


「れんってば、可愛すぎ。」



そういって、ぎゅっと腕の力を強めるとーる。


あたしはその心地よさに顔を埋めた。




幸せで耳のジンジンした痛みは何処かへいってしまったよ。








おまけ、おわり。








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