俺が初恋??それってどうなの??
おかしいよ。



俺はまだ君のことを何も知らない。



君も俺のことを知らない。



それなのに、俺の中に広がるこの気持ち。



「彼はパパになる人。きっと赤ちゃんが生まれたら、私より新しい家族を愛するでしょ。それは当り前のこと・・・・・でもそう考えただけで辛いの。そんなのイヤなの。私、わがままかなっ・・・・・好きな人にはいつも自分が1番でいたいの・・・・・もぅ・・・・・どうしたらいいか・・・分から・・な・・い」



俺の気持ちはもう決まっていた。



俺は柄にもなく・・・・・



この目の前で今にも泣きそうな顔をしている、



この鏡子という女を、



「好きだ・・・・・」



好きだ。



好きだという思いだけで十分な気がした。


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