○○彼氏。【完】

「・・・・・早く制服着て」


「あ、うん。もうちょっと待ってね」


クローゼットを開けシャツと制服を取り出す翔を横目に、あたしは外で待ってることを伝え部屋を出た。


・・・・・心臓に悪い。


いつもは翔が起きるとすぐに部屋を出るが、今日は翔のお母さんと話していたから、翔のパンツ姿を見るハメになった。


・・・・・プーさんだった。


翔のパンツの柄を思い出してなんとも言えない気持ちになっていたとき、お待たせ、と翔がやってきた。


「寝癖、まだついてるよ」


ピョン、とはねた髪を撫でながら言うと、


「あー、うん。まぁそのうち直るよ」


朝ごはんであろうあんぱんを食べながら、あたしが触っていた寝癖部分を触る。





< 292 / 355 >

この作品をシェア

pagetop