○○彼氏。【完】
なんて思いつつ、その光景を眺めながら通り過ぎようとしたとき、不意に女の子と目が合った。
そして、気づいた。
・・・・・渚じゃねぇか。
渚とは俺の幼なじみで、何かとお世話になっている。
渚とわかってしまった以上、無視することなんてできるはずもなく。
「あのー、嫌がってますよ?」
と先輩たちの後ろから声をかけた。
「あぁ?」
そう言って振り返った先輩たちの顔は不機嫌そのものだった。
「うっせーんだよ。てめぇに関係ねぇだろ」