下剋上はサブリミナルに【BL】

６

最終時限目の体育の授業というのは、大抵の者はダラけるものだ。


もう今日は頭を使う必要ないし～。
これが終われば帰れるし～。
という浮かれ気分で挑むからだ。


もともと進学校の体育なんてもんは勉強の合間のリフレッシュ、的な捉らえ方をされていて、しかも体育教師自らがそう公言しているもんだから、ますます生徒にその考えが浸透していく。


時たま単位に必要な項目のテストはやらせるものの、基本的には先生はオレ達の自由にさせてくれていた。


今日も、｢サッカーやりたい｣という生徒の声に応え、出席番号順で適当にチーム分けしてのサッカー大会となった。


ちなみに体育は男女別で、２クラス合同となるので４組の男子と一緒にやる事になる。


どうせならクラス対抗にしよう、と誰かが言い出し、反対する者もいなかったのでその意見はすんなりと採用された。


ちょっとした球技大会の様相を呈しては来たものの、大半の生徒はあくまでも食後の運動、お遊び感覚でやっている訳で、幾人かの、体育会系のはりきった生徒が試合を引っ張って行っているような感じであった。


そんな温度差の中、事故は起こった。