アンダーサイカ



ここで、私がなぜまたビックリしたかって…、


「………よ、ヨシヤ?

ヨシヤ、返事して…?」


「……………。」


ヨシヤが目を丸くしてカチコチに固まってしまったから。

瞬きもしないし目玉も少しも動かないのに、口だけはしっかりと笑みの形で。


そんなにビックリすることだったんだろうか。
それにしたってこの反応は予想外だ。なんていうか…いつもの笑顔の数倍不気味だ。



慌てて肩を揺すってみる。
首が遅れてカクカク揺れて、口の端から小さく「やめてください、やめてください」と声がもれたから、私はホッと胸を撫で下ろした。


「…ごめん、イヤだった?」

「イヤ…とは言いませんけど…。」


ヨシヤは言いにくそうにポリポリとほっぺを掻いてる。


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