アンダーサイカ
「……大統領に、スーパーマンに…せ、石油王ぉ?
ちょっと拓哉、あんたちゃんとクラスメートに電話して調査したんでしょうね!?
マトモな回答が半分もないじゃない!!」
照り付ける太陽の下、冷房の効いた涼しい図書館のいつもの席で、潤子達三人はグループ研究を進めていた。
「…し、したって!!
6年生だもんよ!そんなもんだって!!」
いつになく真面目に調査した拓哉の報告を見た潤子が怒り出したのも無理はない。
なぜならクラスメートのほとんどは、将来の夢と聞かれて「ハムスター」だの「預言者」だの、ふざけた答えを返してきたのだから。
「…な、なら潤子のほうはどうなんだよ!?
どんな答え返ってきた!?」
反撃しようと、拓哉が潤子のノートに手を伸ばす。
しかし潤子に紙一重で取り上げられてしまった。