密なカラダにくちづけて。
不本意なアイブ
―――…

「ただいま~。」


バレてるとも知らず、啓介が不倫旅行から素知らぬ顔で帰って来た。


「おかえり。」

怒りも見せずに、私は啓介を迎え入れる。


「あ~、疲れたわぁ~。」

ふ~、とため息を吐き出しながら ネクタイを緩める啓介。


スーツなんか来て行った意味なんかないくに。

意味があるなら、アタシを騙す為。

あぁ、そっか。
十分な理由になるのね。



既に、夜の10時を過ぎていて
子供達は寝ている。
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