雪が降る町～追憶のletter～

「でも、なんで今それを―――？」

「言うつもりなかったって言ったのに、って？」


晶がこくりと小さく頷くと、真田の表情が少し柔らかいものから鋭いような、ちょっとだけクールな顔に変わると晶を見据えて答えた。


「―――桜井くんが、急に現れちゃったから」
「？？？」
「少しでもオレにも“運命”感じて欲しくなって――ってとこかな」


もうここまで言われたら告白と同じだ。
いくら恋愛初心者の晶にだってその位わかる。

そんな久しく遭遇しない状況にドキドキと胸を高鳴らせ、さっきからずっと動かずに真田を見つめる晶に、真田はまた優しい表情で晶に言う。




「結城さん、オレと付き合わない？」