雪が降る町~追憶のletter~
「どーする?なに食べたい?」


大地が晶を覗きこんでにかっと笑顔を向けて聞いた。
晶はその笑顔を見て、ポケットにしまってある手紙を握った。


「とりあえず――··」
「大ちゃん、コレ」


晶が意を決してその手をポケットから出した。
手紙と一緒に――――。


「え?」


急に差し出された手紙に大地が一瞬固まり、きょとんと晶を見ていた。
大地の反応を確かめるように、恐る恐る晶は顔を上げる。


「··手紙?おれに?」
「――――!」


晶の予想とは違う大地の反応に、次にどうしたらいいかわからなくなった。

完全に“そう”だと思っていたから―――


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