雪が降る町~追憶のletter~


「おう、晶。帰んぞ」
「かっ快斗?今まで何してたの?まさか待って…」
「バカか。たまたまみんなと話終わっただけだ」


さすがにみんな下校したころに晶が教室に来た所に俺は声を掛けた。

…本当はたまたまなんかじゃない。


俺達はいつもと同じように最後の日も並んで白い道に足あとを付ける。


「なんか…実感湧かないね」
「…間違って明日登校するなよ」
「しないもん!」
「…ふっ」


俺は晶のふくれっ面に笑った。
けど、機嫌のいい笑いはそれだけが理由じゃない。


『…ご、めんなさい。私、そういう風には―――』


あの告白に晶はそう断りを入れた。

それを陰で聞いていた俺は、無意識に上機嫌になっていたんだ。


「あーあ、中学行っても晶と並ぶのか」
「べっ、別に頼んでない!」


こんな日がまた続く。
それが当たり前のように思いながら、俺は晶と家に帰った。

< 179 / 218 >

この作品をシェア

pagetop