雪が降る町~追憶のletter~

雪が降る、あの町へ



あれから数カ月して無事中学卒業すると、俺と晶は産まれて初めて別々の道を歩み始めた。


ダイがいる学校に見事合格した俺。
受験に合わせて勉強をコツコツ頑張っていた晶も志望校へ。


本当に、別々の生活を―――…。


「お!快斗!慣れたかぁ?」
「かなり。でも寮生活って騒がしいな」
「ははは!それがいいとこでもあるんだから、大目にみろよ」


時たま声をかけてくれるダイ。

専攻学科的にクラスメイトはほとんど男。

毎日バカ騒ぎしながら、テストに泣くヤツを見て笑ったりして。

それなりに合コンとかにも誘われて行けば、女子とも連絡を取る様になったり。

だけど、俺はまだ誰かと付き合うことは出来なかった。


逆に、晶は今、誰かの隣で笑いかけたりしてるのだろうか―――。


そんなことを考えてしまう俺は相当重症だ。


< 215 / 218 >

この作品をシェア

pagetop