純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
彼は、このために私をここに連れてきてくれたのだろうか。
何時もはムカつくその科白も、今日は胸にストンと入ってくるのが分かる。
「今度の模擬挙式の準備をする。手伝え」
そう言った彼は、控室の方に戻っていった。
私はしばらくそこから動けなかった。
真っ赤なバージンロードの真ん中で、ただ独り。
目の前には真っ白な十字架と、マリア像。
別に宗教の信仰はないけれど、ここでは嘘はつけない。
そんなのバカだっていう人もいるかもしれない。
けれど、この仕事を長くやっていて、万が一別れてしまうことがあったとしても、ここで誓いを口にするときに嘘があるのは許せないとそう思う。