Sexual Secret
しばらく静かな空気が流れていた。



気まずい空気とかじゃなくて、何ていうのか、不思議な感じ。




その空気を消し去ったのは、テーブルの上にあった上城さんのケータイのバイブ音だった。




「ちょっとごめん」



ケータイを見た上城さんは、そう言ってお店の外へ出た。




どうやら電話らしい。





一人になると、何だか急に眠くなる。



本当はずっと眠かったんだろうな、私。



強くないお酒をあんなに飲んで。




薄暗い照明に、落ち着いたBGM。



それがさらに眠気を誘った。

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