天使のi love you
スキなのに。
外で合唱している蝉。あぁーうるさい事。
じりじりと畳から暑さが伝わる。

「ひかるー!ひかる君の病院に持ってって!これ!」

ママはノックもせずに私のいる寝室に入ってくる。その手にはグレープフルーツを持っている。

「無理だから!」

と私は断り読んでいた漫画に視線を戻す。

「ひかる!暇でしょ?お願いね!」

とだけ言うとドアにグレープフルーツを置いてどこか戻って行った。

仕方なくグレープフルーツを手にするとサンダルをだるそうにはくと夏の外へと足を踏み出した。

どうしようか迷っていた・・・私なんか行っていいのかな・・・。

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