あの頃の僕らは
第1章 出会い




カーテンの間から射す眩しい程の光。

枕の下では夜のうちにセットしたアラームが携帯の安っちいスピーカーから最大音量で流れている。

時計を見るとまだ朝の6時。

まだ朝の6時とは学生が起きるには普通の時間だが、低血圧の私には最悪のシチューエーションだ。



…なはずだが、今日はなんといったって目覚めがいい。

お母さんにはめんどくさいと言っていたが、なんといったって待ちに待っていた高校の入学式なのだ。



新しいチェックの制服に夜のうちにアイロンをかけておいたYシャツ。

考えるだけでわくわくする。


1番の楽しみは私の大親友の彩と今日から同じ学校に通えることだ。




いつもなら起き上がるまでに30分もかかる私も1回目のアラームを消してすぐに起き上がることができた。




< 1 / 7 >

この作品をシェア

pagetop