恋文~隣のきみ~
「パンは普通です。でも、桜があるから」

木根さんは、ちゃっかり隣に座った。

「桜、好きなの?」

「大好きです」

「そっか。俺も、好きだな」

話、合わせちゃう感じ?

そう思いながら、隣をみる。

あ、このヒト。

本当に、好きなんだ。

桜を見る目が優しい。

「俺、この桜並木が気に入って、ココ受験したんだ」

「え?」

「大学のパンフに載ってなかった?」

「載ってました」

「それに、惹かれたの」

私も!!

っては、言わなかった。







・・・言いたくなかった。
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