恐怖館







「もしあいつが死んだら、自分が窓からの景色を直接見れる…」







どうせお互い先のない命。







少しでも安らかな時を過ごしたいと思ったドア側のベッドの男は、自分は眠っていたということにして、窓際のベッドの男を見殺しにした。








窓際のベッドの男はそのまま死亡した。












晴れて窓側のベッドに移動したドア側のベッドの男が窓の外に見たのは、打ちっ放しのコンクリートの壁だった。








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