*桜色の想い出*
side*/怜桜


斉藤 美和。


それは、俺の初恋の人だった──・・・。

美和は何所と無く、咲綺に似ていた。

だから、俺は咲綺を放って
置けなかったんだ・・・。


同い年でちょっと素直じゃない。

でも、誰よりも人思いだ。



『斉藤さん』

最初はただの友達だった。


『美和ちゃん』

友達以上恋人未満の関係。


『美和』

俺の初恋。
片想い。


『好きだ───・・・』

なんて言葉、俺の口から出るなんて
思いもよらなかった。



美和の返事は、

『私も怜桜が好きよ──・・・』



そんな美和が突然、姿を消した。




その美和のベッドには一人の淋し気な女の子。


それが咲綺だった──・・・。
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