雨のち晴れ。
私は、崩された制服を直し
カバンを持って、彼の家から逃げ出した。
泣いた、泣いた、泣いた...
溢れる涙を止めることが出来ない。



それから、メールがあったのは
年が明けてからの3月。
雨が降っていた。
「別れよう」
雨によって掻き消されるような声だった。
私は、彼を愛していた。
純粋に、信じていた。
簡単に裏切られた。
しかも、私と会わなかった3ヶ月の間に
新しい彼女を作ったって。

なんだ...
やっぱり、体目的だったんだ。
事実を知ってよかったのかもしれない。
でも、やっぱり信じたくなくて。
悔しかった。
悲しかった。
それなのに、涙は流れなかった。


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