アイ・ラブ・おデブ【完結】
パティシエの想い
今から1ヶ月ほど前…

マサは明け方の電話で起こされた

…いったい誰だ…こんな時間に…

隣で眠る家族を起こさないようにベッドから素早く抜け出し電話に出た

ディスプレイには仕事のパートナーである親友の名が表示されている

「ピッ…もしもし…」

「マサ…悪いこんな時間に…」

「…いや…どうした?
今日帰ってくるんだろ?
飛行機に乗り遅れたか?」

眠りを邪魔されたせいなのか、普段は言わない嫌みを口にした

「…いや…乗らなかった…」

…ん?乗らなかった?
一緒に行った小夜さんに何かあったのか?
怪我か病気にでもなったのか?

「なぜ、乗らなかった?」

「…あぁ…」

それっきり遥の言葉が聞こえない

…おい!電話は繋がっているんだろ?
ちゃんと理由を話せ!

「どうした…具合でも悪くなったのか?」

イラッとした口調で促した
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