アイ・ラブ・おデブ【完結】
「すみませんでした
すぐにこちらに取りかかります」

立ち上がり、大きな身体を縮こませ頭を下げたが、菊地の攻撃は終わらなかった

「あなた人の話…ちゃんと聞いてるの?
いつもいつも、ボケッと食べ物の事ばかり考えてるんじゃないの?
そのあごの肉みっともないわよ
着ているものだって…」

「ちょっとちょっと菊地さん!
お説教はその辺にしてデータ処理を先に済ませてくれると助かるなあ…」

勢いのついたマシンガン菊地とこれ以上、縮こまれない小夜の間に分け入ってくれたのは主任の安藤だった

安藤の言葉に我に返った菊地は、周囲の集まった視線に耐えられなくなったのか、俯いて廊下へと足早に出ていった
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