2番目でいいから【完結】

勝手に堕ちた?

勝手に堕ちた?冬哉先輩が?
女の子に、とんでもなくモテル冬哉先輩。
女の子なんて、きっと昔からより取り見取りだったと思う。
そんな冬哉先輩が、智恵子先輩に堕ちた?
信じられない。

智恵子先輩が、冬哉先輩に堕ちたならわかるけど。

そんな事を思ってると、冬哉先輩が、「僕が、智恵子に堕ちたのが信じられないとか思ってただろう?」と言う。
「え?いや。」と慌てて否定しようとするけれど上手くいかない。

「でも、事実だ。一目惚れだったから。」と言う。
冬哉先輩が、一目惚れ?

冬哉先輩は、フッと短く笑い、「僕は、心を他人になかなか開けない。」
「だから、恋をなかなかしない。」
「そんな僕の心に入って来たのが、智恵子だ。」
「あなたが、そんな智恵子を追い出して僕の中に入れるのか。やってみたらいい。」

冬哉先輩はそう言った。
その言い方は、今まで聞いた中でどれよりも冷たく、無理だと言ってるようだった。

でも、私は、冬哉先輩が好きでたまらない。
どうやって、諦めたらいいかもわからない。
だったら、頑張って、冬哉先輩を振り向かせる道しか残っていない。

諦められないんだから、仕方ないって私は思った。
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