2番目でいいから【完結】

永遠に来なければいい

つき合いのかたちは、多少の変化を見せていたけれど、それでも、冬哉先輩は基本的には優しかった。

遊びの女の人からは連絡はこなくなっていたし、友人からのメールや電話はよほどの急ぎではない限り、私と一緒の時は、しなかった。
するときも、私を構いながらだった。

智恵子先輩からだったと思うメールは、あの時1回限りで、あれから1度もない。
でも、逆に気にもなる。
一体、何を知らせて来たんだろう?

冬哉先輩の顔は、とても嬉しそうだった事を、今になってもはっきりと思い出せる。

聞けばいいのかもしれない。
でも、自分の心に入り込むなと言われそうで、怖くて聞けない。

でも、いつかは聞かなくてはいけないんだろうな。
そんな気はしてる。

そんな日は永遠に来なければいいのに。
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