2番目でいいから【完結】
決断

私の心

真実を、冬哉先輩に聞かせれた私は、呆然としていた。

そして、一時でも智恵子先輩に勝てると思った私を恥じた。
とんでもない。
勝てないよ。勝てなくて当たり前だよ。

自分では無理だから、他の女の子を抱いて来てとかつき合ってなんて、私には言えない。

私を紹介された時の智恵子先輩の本音はどうだったんだろう?
今となってはわからないけど。

ふと思った。
あのメール。
怪我が治った事を知らせるメールだったんじゃないだろうか?
だから、あんな嬉しそうだったんだよ。
智恵子先輩も伝えずにはいられなかったんだ。

それなのに、又、怪我をしてしまった。
そうか。
怪我が治って、久々にデートの約束してたんだ。きっと。

「そんな事」ってあの時は私は思ったけれど、色々と見えてくると、「そんな事」じゃなかったんだと思う。

どれだけ、2人で楽しみにしてたんだろうね。


もう。
私、冬哉先輩の手を離してあげる。
だって、どうせその手は、智恵子先輩しか支えないんだもん。
よ~く、わかったよ。

冬哉先輩。
私ね、ホントにホントに、先輩の事好きだった。
きっと、これから、誰を好きになっても、冬哉先輩の面影を探すような気がする。

冬哉先輩。
一緒にいてくれてありがとう。
智恵子先輩と幸せになってください。
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