大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
準備が終わって西園寺が戻ってきた。

すっかり白衣を脱いで私服に着替えている。

「剛、お前も覚えているだろういつも受付を頼んだ時に待合室で泣いていた女の子だ。」

西園寺が、由香里の顔をまじまじと見て固まった。

自分を見るたびに泣いていた少女。

いつからか面白くなって、わざと機嫌の悪い顔などして泣き顔を見て楽しんでいた。

「あれはお前だったのか………。」

「思い出した。」

いつも受付で白い白衣を着た大きなお兄さんを見て怖くて泣いていた自分。

歯医者の治療が嫌いだったのもあるが、此処に来るといつも泣かされてばかりなのが一番嫌だった。

ずっと年上のお兄さんだと思っていたのに。
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