生きたい
「ちょっと志星帰んの?」

「うん。疲れた。」

「そっかまたねぇ~」

「また明日」


帰り道

玄関の前でお母さんと誰かが話していた。

「あっ志星お帰り~」

お母さんはあたしに気づいたようだ。

「・・・」

あたしがそのまま家に入ろうとするとお母さんに呼び止められた。

「ちょっと志星~。向かいに引っ越してきた。安田さんよ。ほら、挨拶して」

「・・ども」

「あらぁ~この子が加藤さんの娘さん!?可愛いわねぇ~。これからうちの息子と仲よく してやってね」

「・・はい」

「あっ申し遅れました。安田晴輝の母です。明日から志星ちゃんと同じ学校に通うのよ」

え・・ってことは明日くる転校生!?

「ほら、晴輝ちゃんと挨拶して」

安田さんがそういうと後ろから人がでてきた。

「・・ども。安田晴輝です・・」


「・・・!?」

あたしは言葉を失った。

いくら男に興味ないあたしでも顔を見ただけできゅんとしてしまった・・。

まぁ・・簡単にいうと・・

超イケメン!!!

明日は女どもが騒ぐこと間違いなし・・・。

「志星も自己紹介して!」

お母さんに言われて我に返った。

「・・加藤志星です」

自分でも聞こえないくらい小さな声だった。

「あ!そうだわ!2人で話してきなさいよ!うち上がっていいから!安田さんもどうぞ~ 」

お母さんは2人を招きいれた・・・

って何いっちゃてんの?

しかも2人きりとか・・・

絶対無理だって!!

なんて心の中で叫んでいるうちにもうお母さん組みはリビングへ・・・

「志星~2階上がってて!お母さんたち喋ってるから!また呼びに行くわ!
 ・・・それでね・・」

お母さんたちはあたしたちのこと完全無視!!
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