七つの椅子

結果として“和華菜の為”になってしまったが、寿を殴り続けたのは愛した人を殺されて狂った訳ではない。

最後まで鬼畜な寿には、心臓を握り潰して死ぬなんて、罪が軽すぎると思ったのだ。

きっとエレナは俺の気持ちを読まず、結果だけを見ていたのだろう。

それが原因でエレナは消えてしまったんだ。

「エレナ……行かないでくれ……」

もう一度抱きしめて言葉にしていない、この想いをエレナに伝えたいんだ。



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