逃げる女
“飽きたら捨てられる”とか“長続きしない”とか
そんな言葉に振り回されて、大志君へと素直にぶつかれなかった私。



綾の言う通り、大志君がそんな人物だったとしても、私の気持ちは変わらない。
それなのに、付き合う前から飽きられて、捨てられるのを怖がって逃げてたなんて、情けない。



誠実だろうが、そうでなかろうが、そんなのどうでも良いと思える位好きなんだ。


どっちが本当の姿でももうどうでもいいよ。
飽きられたら、私に魅力が足りなかったんだって諦めよう。
でも…その時は1発くらいは殴らせてもらおう。



誰だって失恋はしたくないものだもん。
失恋から逃げたくもなる。


でも、それじゃあいつまで経っても成長できない。


それを糧に次へと進むんだ!







って!私、付き合う前からもう捨てられる事想定しちゃってた!!


やっぱり、まだ少しだけ怖いんだ。




でも…もう決めたんだから。この恋がどんな結末を迎えようと、私は気持ちを伝えるって決めたんだから。


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