逃げる女
私はストーブをつけて、そのままシャワーへ向かった。


パジャマが汗でビシャビシャで、冷えたら困ると思ったからだ。



あの時の夢を見ると必ず私は汗だくになり、起きたときは震えていた。



熱いシャワーは目覚めるには心地よく、震える私の体を解きほぐしてくれた。



4年前は毎日の様に見てたあの時の夢も、今ではほとんど見ることが無くなってきてる。



ただ嬉しいと思える事や、楽しみな事が起こる時、決まって見るようになった。



まるで、お前なんか楽しむ価値はないんだと言われているように…




悪夢となって今もまだ私を苦しめる。







.
< 84 / 197 >

この作品をシェア

pagetop