先生へ -君に詠む愛の歌-
コンコン。


「失礼します。」


「はい。」


いつもこのイイ声を


聞くたび私の胸が


キュンってなる・・・。


それを自覚したのは


最近のこと・・・。


会うたびに好きになってる


ことに気づいていた。


けど・・・私は・・・


「どうした?」


「え?!」

思わず驚いてしまった。


「なんか元気ないな。」


「・・・先生もね。」


「・・・そうだな。」


「・・・・。」


お互いイスにも座らず

立ったままの会話。


「柚那。」


「はい。」


「俺に触られるの
 イヤか?」

「!!///」


思わず顔を激しく横に振った。


「フフ・・・そうか。」


先生は少し笑って


私を抱きしめた。





先生の抱きしめる力が

徐々に強くなる・・・。





あぁ・・・


先生も何か悩んでるんだね・・・






ただお互い好きなだけなのに・・・





私のはっきりしない態度が


先生を不安にしてるんだよね?




ごめんね・・・先生。




久世先輩のこと

ちゃんとケジメつけてくるから。



だから、もう少しだけ待ってね・・・。
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