先生へ -君に詠む愛の歌-
体育祭が近づくにつれ

生徒会もとても忙しくなった。

夜遅くまでどのクラスも

残って応援団旗の製作や

組看板の製作。

校庭では応援団の練習。

佳央は団旗と看板の製作に

忙しそうにしてる。

私も学級のことも手伝い

その後、生徒会に行くという

超ハードスケジュールを

こなしていた。

とってもしんどいけど

すごく充実してる!

吉岡先輩と久世先輩は

あいかわらず寸劇ばっかり

やってるけど・・・。

正直あの寸劇で作業が

遅れているような気もするけど

あれはあれで雰囲気を和やかに

してるから、きっと必要なこと

だと思っている。

私もたまに巻き込まれるけど

壬生先生はもう助けては

くれなかった。

やっぱり最初だから

気にかけてくれただけ

だったんだろうな。

それともあの年のこと

怒ってるのかなぁ・・・。

ちょっと心配・・・。

けど、避けられたりとかはないし

いつもどおり優しいし丈夫かな。

私もだいぶ慣れてきて、

自分で寸劇にまきこまれても

かわせるようになったのが

一番大きいのかも。


・・・浮かれてちゃダメだな。

少し落ち着かないと・・・。

大丈夫です神様。

私は誰にも恋していません。



窓から見える月を見上げ

心でそっと唱える・・・。
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