きみといっしょに

双子分裂?





《放課後―》




この高校は2学期制だから
夏休み明けも通常授業で、今日は7時間。




今日は…千鶴ちゃん部活かな?




わたしは千鶴ちゃんが部活のときは終わるまで図書室で待っている。




行きも帰りも一緒な、
兄弟ってそうそういないよね。




すごい…のかな。




「あっ、和泉さん」


人もまばらになった教室で声を掛けられる。



「今、夏休みの課題提出した人の確認してんだけど、
和泉さん全部出してるよね?」


「あ、うん」



この人の名前もまだ思い出してないまま、
早口で話されてちょっと慌てちゃう。



「で、和泉さんの下の名前これで合ってるよね?」



何人かの名前が書いてあるノートを見せられる。



わたしの名前…和泉…和泉…。



あ、あった…けど…。




『和泉結鶴』…。




「合ってる?」


「あ、えっとぉ」




わたし、結弦なんだけど…




「違ぇよ。コイツのつるは鳥のつるじゃなくて、
げんって方の、つるだよ」







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