たったひとつの愛と笑顔
「しつこいって???」



相変わらず、あやめの返事ははやい。


「よくわかんなァーい。ゴメン。」



別れたんだ。



でも、そんなにビックなことではなかった。



いまさら。



なんて言葉が明日香の中に流れた。

次の日も。また次の日も。練習は続く。


「おう。」


直木先輩が明日香に向かって手を振ってくれた。



明日香も振り替えす。


キュン。


わかった。



明日香は、直木先輩の事が好きなんだ。



もっと近くにいたい。


今まで、応援合戦の練習が大嫌いだった。



授業が終わってから、放課後みんなで集まって。


アツイのに。喉かわくのに。


でも、その練習は、直木先輩と唯一一緒にできる最初で最後のことだから。



絶対に、優勝したい。


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