たったひとつの愛と笑顔
「何部?????」


ここで明日香は嘘をつく。


「何部かもしらない。」


「はぁ~。調べろよぉ。」


確かに、あの先輩の名前を知りたい。

それから、いつもあの先輩と廊下ですれ違う。


はじめてあの先輩と近くなった、と意識すると恥ずかしくなった。


廊下でいつもすれ違っているのだが、名札はつけていない。



ある日、すれ違ったときに、名札がついていた。


しかし、そのとき先輩は廊下をダッシュで走っていたため、見えなかった。



それから、数日たった。


今日は生徒会があるらしい。



小学校のころは生徒会なんかなかったので、ちょっぴり期待していた。



はじめに、生徒会長の話がある。



生徒会長はなれた口調でいうと、ステージから降りていった。



司会の人から、議長を紹介される。



「議長は、末永貴広さん。副議長は前川海斗さんです。」


誰だ???聞いた事ない名前だけど。


その名前の持ち主はなんとあの先輩だった。

末永先輩かぁぁぁ。



そのまま、末永先輩が議長として話を進めていたところである。


「バレンタインデー&ホワイトデーにチョコを持ってきても良くしてほしい」という2-Bの議題だった。



もちろんこの議題は、女子はみんな賛成するだろう。



そして、生徒会は終わった。



この生徒会が終わってから、明日香たちって生徒会に入ってるんだ。と実感した。



遅いかもしれない。


まぁ、みんなもパッときてなかっただろう。



でも、この生徒会のおかげで末永先輩の名前を知る事が出来た。


「末永 貴広」


トイレに入って呟いた。



恥ずかしい。

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