たったひとつの愛と笑顔
二人の顔が近くなった。



やば・・・。



顔が熱くなる。



これって、恋???



ふと、顔を背ける。



すると、ジャラジャラのジーパン、ボコッとしたジャケット。



そして、手にもったタバコ。



その不良たちの中に1人か2人いる女。



その中によく見かけている姿が見えた。




「しょ・・・しょた・・翔太??」




ギュ・・・。



健二が我慢できなくて泣いていた明日香の肩を抱いた。


その瞬間、翔太の視線が・・・。



「やめて・・。お願い。翔太の前だから。」



翔太に変な誤解されたくない。


明日香、まだ翔太のこと、好きだよ。




ってことを伝えたい。


なんで、不良の中にいるの?



って聞きたい。


なんで、未成年なのに、タバコすってんの???



って聞かなきゃ。



そしたら、


「そうだよな。」



って笑顔で明日香の元へ向かってきてくれるって信じてるから。




「直木先輩がいるからこうするんだよ。明日香も忘れたいんじゃねぇの??」



忘れたい・・でも、戻れるものなら戻りたい。



こんな明日香って欲張りですか???
そのまま、どうすりゃいいだろう・・・。



どうしたら。。。



時間だけが過ぎていく。


翔太に見られてるかな。

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