この手、あの手。

「行ってきまーす!」

翌朝、私は朝練に参加する為早起きした。


「行ってきます!」

隣からも元気の良い挨拶が聞こえた。

聖治だ。


「聖治おはよ!」

「実乃梨! はよっ!」

聖治は今までみたいな笑顔で返してくれた。


今までとは少し変わってしまったけど、平和な日常が私達に戻ってきた。


「もしかして朝練来るのか?」

「うん! 県体近いし、なにか協力出来たらなって」

「そっか!」

聖治の力になれたら……、と純粋に思った。


「朝練は個人練習なんだ。だからもし良かったら俺の練習に付き合ってよ」

「良いよ」

「やった! ありがとな!」


私、前より聖治に笑顔を見せることが多くなった気がする。

成長……してるのかな?


< 131 / 316 >

この作品をシェア

pagetop