カローレアの金
再会
格技大会から一週間が経過した。

アンはまだジャンからの盗みの許しを得ていなかった。

アンは退屈な日々を過ごしていた。

「…河原で寝ようかな…」

心の中でそうつぶやき、アンは少し街に近い河原へと向かう。

穏やかな気候だった。


河原に到着したアンは草の上に寝っ転がり、空を眺める。

ゆっくりと雲は流れていた。

「…あー…暇…いつまで親父は怒ってるんだか…心が狭いんだよなあ…」

うとうとしながら愚痴を並べていた。

サーっと風が吹き、肌をなでる。

次第に意識が遠のき…アンは寝始めていた。


だから、気づけなかったのだ。
後ろから忍び寄る、二つの影に。

「…おい、あれって…」

「あ?……あ、あいつ…‼」

後ろで話し声がしていたが、アンには聞こえていなかった。


その二つの影はゆっくりとアンに近づき…

「「せーの…」」


ガチャリ。

「へ?」

アンが目を覚ます。目の前には二人の衛兵。

「捕まえたぞ、やっと…」

アンは自分の手首についているものを見て驚愕した。
そこには鉄製の手錠…しかもご丁寧なことに、手錠からはロープが伸びていてその先はしっかりと衛兵に握られていた。


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