甘い誓いのくちづけを
「好きなんでしょ?」


きっと答えはわかっているはずなのに、疑問形で投げ掛けられた言葉。


それは自分(アタシ)の意志を確認するのに、充分な力を持っていた。


「うん」


きっぱりと答えたあたしに、さゆりは心底満足そうに微笑む。


「じゃあ、もうどうするのかは決まってるじゃない。“知らない事で不安になる”なら、ちゃんと訊けばいいだけの事よ」


「そう、だよね……」


「理人さんなら、きっと瑠花の事を大切にしてくれると思う。会った事はないけど、今ならあの夜に理人さんが瑠花に声を掛けた理由がわかる気がするわ」


それを鵜呑みにするのは、都合が良過ぎるとは思う。


だけど…


さゆりの言葉に、背中を押して貰った気がした。


< 228 / 600 >

この作品をシェア

pagetop