甘い誓いのくちづけを
「ごめんなさいっ……!」


咄嗟に口をついた謝罪に、理人さんが楽しげにクスクスと笑う。


「いや、すごく嬉しいよ。俺も、瑠花ちゃんに会いたくて堪らないから」


柔らかな口調が耳元で響いて、胸の奥がキュッとなった。


だけど…


「でも残念な事に、しばらくは忙しくて会社に泊まり込む事になりそうなんだ……。だから、それが叶うのはもう少し先になりそうだよ……」


すぐに心底残念そうに零された言葉に、落胆してしまう。


同時に無意識のうちに漏れていた大きなため息を、理人さんに聞かれてしまったみたい。


「そんなにガッカリした?」


嫌な気持ちにさせたかもしれないと不安になったあたしを余所に、彼の声音はどこか嬉しそうだった。


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