甘い誓いのくちづけを
電車を乗り継いで着いた先は、【青空園(アオゾラエン)】という児童養護施設。


その門の柵に手を掛け、隙間から施設沿いの道を覗いている女の子があたしに気付いて、パッと顔を輝かせた。


「瑠花お姉ちゃん!」


「恵(メグミ)ちゃん!」


駆け寄ると門を開けて、庭に入れてくれた。


「こんにちは!本当に来てくれたんだぁ」


「こんにちは。ごめんね、遅くなって」


「ううん!」


嬉しそうにあたしを見上げる恵ちゃんの頭を撫でると、更に明るい笑顔を向けられた。


「あのね、めぐ、瑠花ちゃんにお話したい事がいっぱいあるんだよ!全部聞いてくれる?」


「もちろん」


あたしは相槌を打ちながら、施設の中に入った。


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