やせっぽちの愛 ~慟哭!~

(二)東京だ!

 tomko!

東京に着いた。
でも、君の元には、まだまだだ。

明日、明日なんだね。
明日の夜には、君に逢えるんだね。

君は今、何を考えているんだろうか。
僕? 僕は、怖いんだ、怖いんだよ。

写真の中の君は、満面に笑みを浮かべている。
クラスメートなのかい? 

君の隣に立って、君の肩に手を回している男がいる。
誰なの? 聞きたかった。
でも怖くて、聞けなかった。

そりゃあ、女の子も居たよ。
その子も肩を組んでいたよ。
その隣の子もまた、肩を組んでいた。

「文化祭終了時の、打ち上げパーティよ。」
って、説明書きがあった。

でも、その男は。
悔しいけど、イケメンだ!

僕が送った写真を見た、君のひと言。
「淋しそう・・・」

僕は、嘘を吐いてます。
ホントの僕は、違うんです。
手紙の中の僕はヒーローだけど、ホントの僕は小心者です。
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