Girl's? collection 1

視線が自分に集まる。

「えと――オr((ダン」

ハルカが思い切りオレの足を踏んだ。痛すぎて言葉を失うオレ。

「ごめん、足が滑った!(あんたバカなの?ばらすわよ。)」

こそこそハルカが耳打ちした。
危ない危ない・・・。
気を取り直して、

「如月 ナオです。モデルをするように言われています。よろしくお願いします。」

なるたけ、女子っぽく聞こえるように気をつける。自分で言っちゃなんだけど、オレすごくキモイな。
ちなみに如月って名字はハルカが考えてくれた。

皆の感想は―――

チョウ「はんっ!」
ユズ「・・・(ゲームに没頭中)」
サヨ「清楚系か。うんなかなか。」
ハルカ「キモッ・・・。」


―――と、まぁ辛口コメント。
おいハルカ、お前がオレをキモくした原因なんだぞ。


「じゃあ自己紹介も終わったことだし、今日のところは解散~。」
え、もう終わり!?
周りのやつらは特に気にする様子もなく、個々の趣味に没頭し始めた。
ここは本当に部室なのか?

被服教室の机にはミシンどころか針一本も置いていない。
全体的に白い空間にセーラー服が同化していた。



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